小麦の栽培が盛んで、
昔ながらのうどん処 加須。
手打ちの名店『子亀』で
ツルツルのうどんを食す！

嶋林さんが紹介してくれたのは、加須の手打ちうどんで有名な「子亀」。
国道125号沿いの看板に大きく「子亀 冷汁※」と書いてあるので、直ぐに見つけることができます。東武伊勢崎線の加須駅からは徒歩15分ほど。※冷汁（ひやじる）
加須市は埼玉県の東北部に位置し、日本を代表する利根川が市内を流れています。「うどん」と「こいのぼり」で有名な町です。

子亀の由来は、昭和47年に先代の亀屋を立て直す際、亀屋が2店舗になると分かりづらいかもということで、「亀の子供は「子亀」だね」と命名されたそうです。

店内はテーブル席とお座敷に分かれていて数名から大人数まで食事できます。
木目のテーブルとイス、昔ながらの障子と畳の雰囲気。とても居心地が良く、家族でも友人とでも、ゆっくりと落ち着いて食事のできるお店です。

あれ？冷汁って聞いたことあるけど何だっけ？という方もいらっしゃると思います。
埼玉県では一般的にうどんやそうめんのつけ汁のことを指し、炒ったゴマ、出汁のきいた冷たいお味噌汁、少量の砂糖、きゅうりと大葉の組み合わせが多いです。

子亀では、先代から受け継がれた秘伝製法の冷汁とお好みでキュウリ、ネギ、ショウガ、海苔を付け合わせていただけます。

店主自慢の手打ちうどんは、細切りでツルツル、長く美しいところが印象的です。
冷汁をからめてズルズルっといただくと、サッパリしていて美味しい！
冷汁は夏場というイメージが強いですが、子亀では年間を通していただけるのが嬉しいですね。

伝統を守りながら、新しいことにもチャレンジする職人さんが加須には多くいらっしゃるそうで、町おこしイベント(埼玉B級ご当地グルメ王座決定戦)出展に向け、開発された一品。

汁なし混ぜ麺タイプで、肉みそ、温泉たまご、うどんをよく絡めていただきます。
淡白なうどんと甘辛な肉みそは相性はバッチリ！う～ん、美味しい！
こしのある冷汁うどんと比べて、うどんは柔らかめでお年寄りでも食べやすい印象です。

寒い冬に人気の鍋焼きうどん（10月～4月頃迄）
いろり鍋＋燃料つきで提供されるので、温かいまま美味しくいただけます。
大きなエビ天ぷら、彩の良い野菜、長くツルツルしたうどんは地元のうどん好き常連さんにも人気とのこと。

この日も、鍋焼きうどんを注文される方が多かったせいか、あちこちのテーブルで湯気が立っていました。

カレーうどんも根強い人気。
平日限定のセットメニューではメインのうどんの他に、天ぷら・お新香・季節の炊きこみご飯をつけることができます。

天ぷらは、イカ、ニンジン、玉ねぎなどがあり何が出て来るかはその日のお楽しみ。
専用のタレにつけても良し、冷汁やカレーにつけて自分好みに食べるのも美味しい！
ボリューム満点なので大満足間違いなしです。
ちなみに、天ぷらのお持ち帰りもできるそうで、取材時もご近所の方が天ぷらのみのオーダーをしていました。
※天ぷらセット（天ぷら＋炊き込みご飯＋お漬物）
※セットメニューは常にOK、但し日,祝祭日はうどんメニューのみ

本取材で特別に調理場に入らせていただきました。
大釜からもわもわと湯気が上がる中、店主（岡戸さん）が手際よくうどんの水を切っていきます。そのすぐ近くでは香ばしい天ぷらの匂い。美味しいうどんを提供するためみなさん一生懸命お仕事されている姿がとてもカッコ良かったです。

ご自宅でも子亀うどんを楽しめるように、持ち帰り用乾麺も提供されています。こちらは彩の国（埼玉）優良ブランド品に認定された逸品です。
お隣の加須情報誌には子亀さんが大きく特集されていていました。

子亀3代目店主 岡戸さん
お忙しい中、席まで来てくださりました。
先代がうどんを打つ姿を見て育ったという岡戸さん。3代目の工夫でさらに美味しいうどんを目指して日々挑戦しているそうです。調理場での凛とされた雰囲気と違い、丁寧で穏やかな話口調をされていました。

人気店なので昼時は込み合うことが予想されます。
定休日もあるのでしっかりチェックして子亀さんで加須うどんを食してみませんか？