西川チェーンのお店に行ってみた!
西川チェーンのお店に行ってみた! 羽毛布団リフォーム編
今年の冬もお世話になった羽毛布団。衣替えの時期になり、押し入れに片付けようとして「毎年使っているのに、そういえばお手入れした記憶がない……。」と思う方も多いのでは?コートはクリーニングに持っていきますが、羽毛布団は? そしてこの羽毛布団、思い出せないくらい長年使っている気がする……。ということで今回は西川チェーンの「羽毛ふとんリフォーム」を体験してみました!
① ヒアリング
予約時間にお店に伺うと、店員さんが出迎えてくれました。まずは、気になっていた西川の羽毛ふとんリフォームについて説明を聞きました。まず、「リフォーム」は丸洗いではなく、中の羽毛を個別洗浄し新しい側地に入れた状態で戻ってくるということ。しかし、羽毛布団の状態によっては買い替えた方がお得なものもあるので、羽毛ふとん診断士が診断後、最適なプランを提案してくれる流れとのことです。羽毛布団の丸洗いでは、中の羽毛がきちんと洗えていないことや、乾ききらないこともあるのだとか。西川の羽毛ふとんリフォームでは、限りなく元のふわふわの羽毛布団に仕立てることを目指しているので、そこが他社との違いということでした。私としては、できることなら今使っている羽毛布団をふわふわの状態にしてもらいたいので、まずはリフォームできるかどうかの診断を受けることにしました。
最初に、持ってきた羽毛布団をテーブルに広げ、カルテをもとに店員さんからのヒアリングを受けます。「使って何年ぐらいですか?」「どちらで購入されましたか?」「どのようにお手入れしていますか?」など、質問に答えているうちに、今まで見て見ぬふりをしてきた不満がどんどん整理されていきます。この冬も使っていた私の羽毛布団ですが、年々薄くなっている気がしていました。温かくない訳ではありませんが、寒い日は温まるまでに時間がかかっていたかもしれません。これだけだと寒いので、毛布とダブル使いしていました。店員さん曰く、「10年以上使い続けていくうちに、体にかかっているところから端の方に羽毛が寄ってしまい、一番温かさを感じたい襟元の方が寂しくなっている」とのこと。ズバリなご指摘に、「その通り!」と叫びたくなりました。他のお客様からの相談も、「ボリューム感がなくなって寒い」「カバーを取ったらカバーの隅に羽毛が溜まっていた」「どう手入れすればいいか分からない」といった内容が多いのだそうです。
Check Point
ヒアリングの中で、普段のお手入れ方法について聞かれました。店員さんが「天日干ししましたか?」と聞くのは、羽毛布団は直射日光に弱いので、頻繁に天日干しすると側生地が色焼けするだけでなく、薄くなったり早く痛んでしまうからなのだとか。同じ年数でも、今までどういう風にお手入れされていたかによって痛み方が違うので、提案内容も変わってくるそうです。
② 羽毛取り出し
側生地の縫い目を一部ほどき、店員さんが慣れた手つきで中の羽毛を取り出します。専用のキットでかさをチェックするため、2g分を計っていきます。
③ 羽毛ふとん診断士による診断
ここで、羽毛ふとん診断士にバトンタッチ。羽毛ふとん診断士とは、西川独自の検定試験を突破した人にのみ付与される資格で、羽毛布団の状態を公正に診断できる技術を持っています。
まずは側生地に着いたタグを見ながら、「99年製ですか。当時これ高かったですよね。30~40万円ほどしていたと思いますね」と語りかけてくれました。今回、私が持ち込んだ羽毛布団はたまたま西川製だったので、タグからいろんなことがわかりましたが他メーカーや他店で購入した羽毛布団もリフォームできるそうです。
専用キットには、リフォームゾーン~リサイクルゾーンまでのレベルが書いてあり、取り出した羽毛のかさを見て判断していきます。店によって差が出ないよう、この専用キットは西川チェーンで統一されているのだそう。明確な基準があるというのは安心できますね。そして、私の羽毛布団は、ギリギリリフォームゾーンでした! 「購入から20年経ってるので、ダウンもだんだんちぎれてきていますね。細かくなるとダウンとは呼べず、ファイバーという状態になって保温しづらくなるんです。10年ぐらい使ったところで一度相談に来ていただくのがベストですが、20年にしては割と状態はいい方ですね。これ以上、ダウンが細かくなってしまっていたら買い替えた方がお得でしたが、今回は羽毛を足せばリフォーム可能ですよ」という診断結果をいただきました。一瞬、買い替えも覚悟しましたが、子どもの頃から使っている羽毛布団に思い入れもあるので、今回はリフォームを決めました! 千切れて保温できなくなったダウンは、タグの記載量に合わせて新たに足していきます。
Check Point
お店にあるダウンの経年サンプルを見せていただきました。こちらも日頃の扱い方で状態が違ってくるのだそう。
左から、①30年使用。毎日のように天日干しし、ペットと一緒に寝ていたもの②20年使用③ダブルからシングルへ1回リフォームしたもの④新品すべて同じグラム数なのに新品のダウンからここまでボリュームに差が出るとは……。習慣やメンテナンスの大切さを思い知ります。
④ キルトと側地の選択
初めて知ったのですが、羽毛布団のキルトにはいくつか種類があり、長持ちするように羽毛の片寄りを防げる仕組みのものを選ぶのがおすすめとのこと。私が使用していた羽毛布団は20年前のノーマルタイプだったので、西川独自技術の「スーパーボディサイエンスキルト」に仕立て直してもらうことにしました。これはからだに当たる中央部分が立体的な構造になっているキルトなので、かけたときにフィット感がでるそう! 「掛けたときにからだに寄り添ってくれる感じ」という店員さんの説明にワクワクしてきました!
次に、決めたキルトに対応する側生地を選んでいきます。キルトと側生地はセットになっていて、それぞれに対応する種類の中から選択できるそう。今回、私は先にキルトを決めてから側生地を選びましたが、柄や色から先に側生地を決める方もいらっしゃるそう。
リフォームの場合、重要なのは中身のダウンだけでなく、側生地の質で生地のやわらかさも変わってくるそうです。元の羽毛布団の側生地よりレベルを落とすと固くなって、せっかく洗浄してふわふわになったダウンを感じにくくなるそうです。今回は羽毛ふとん診断士と相談しながら決定しました。
Check Point
羽毛布団リフォームのオプションもいくつかあるそうです。
例えば、2枚合わせのふとんを1枚へ加工する「デュエットからの加工」や、ダブルサイズからシングルサイズに仕立て直すサイズ変更もできるそうです。自分の羽毛布団をニーズや用途に合わせて、カスタムできるのがうれしいですね。
⑤ お預かり
最後に足し羽毛の量やキルトの種類、選んだ側地を確認し、料金に納得すれば承り書を記入して申し込み完了です!
水が綺麗な山梨県のリフォーム工場についても教えていただきました。工場がある白州の水は南アルプスから長い歳月をかけて地下から湧き出ており、、粒子が細かいので汚れが落ちやすく、なんと洗剤を使わずに水だけで洗浄できるとのこと!羽毛は必ず1人分を個別で丁寧に洗い上げ、他の人の羽毛と混ざらないように配慮されているそう。工場の熱いこだわりを聞くと、ますます仕上がりが楽しみになりますね!
⑥ 引き取り
1か月後、お店から仕上がったとの連絡をいただき、引き取りに伺いました!
私が子どもの頃から使い続けた20年モノの羽毛布団は……なんと、ここまでふっくらしていました!
お店でリフォーム後の違いを堪能した後は、専用のバッグに入れていただき持ち帰ります!
当初は、リフォームと丸洗いの違いすら分からなかった私ですが、お店の方や羽毛ふとん診断士から丁寧に説明いただき、とても納得感のあるリフォームができました。仕上がりにも満足していますし、日頃の手入れ方法についても教えていただいたので、これからはもっと羽毛布団を大切に使えそうです。正直なところ、ずっと使い続けて汚れた羽毛布団を診てもらうのは少し恥ずかしいかなと思っていたのですが、診断士の方からプロの視点で「いい羽毛布団ですね」と褒めて頂き、「当時、親はいいものを買ってくれたんだな」と、心がじんわり温かくなりました。新しく購入するのもいいですが、やはりずっと愛用していた布団なのでリフォームできてよかったです!SDGsの観点からも、今回はひとつのものを可能な限り使い続けるという決断ができて、清々しさも感じます。自分の布団がリフォームできるのか、買い替えた方が良いのか、お家で悩むよりプロに判断してもらった方が確実です。診断は無料とのことなので、悩んだら早めにお店に相談するよう、皆さんにもオススメしたいですね。
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