2023 睡眠白書 日本人の睡眠を大調査!

今回の調査では2018年から行っている「日本人の睡眠調査」の主要項目と昼寝・仮眠に関する実態調査、美容・健康と睡眠に関する調査などを新たに追加し調査しました。

結果、今回の調査でも約半数の回答者に不眠症の疑いがあるという結果がでました。とりわけ20代・30代で「不眠症の疑いが高い」人が6割以上と、他の年代と比べて「不眠症の疑いが高い」人が占める割合が高い傾向にあることがわかりました。20代・30代の働き盛りの睡眠改善の必要性が高いことがうかがえます。コロナ禍を経て、リモートワークの導入や自宅での過ごし方が変わったことで、イエナカでの悩みも多様化しており、特に、食事、余暇の際の姿勢について悩んでいる人が多くなっています。

今後も、よく眠り、より良い毎日を過ごしていくために、心身ストレスや体調などを考慮して睡眠の質を上げる必要があると考えます。

1万人の睡眠事情を調査した
睡眠の研究とは
「nishikawa睡眠白書 2023」

睡眠の基本調査

  • アテネ不眠尺度結果

    本調査では、世界保健機構(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠判定方法「アテネ不眠尺度」の質問に則り、10,000人に調査したところ、全体の51.9%の人が「不眠症の疑いが高い」という結果となり、前年の50.0%を1.9ポイント上回った。

    年代別では、昨年に引き続き、とりわけ20代・30代で「不眠症の疑いが高い」人が6割以上と、他の年代と比べて「不眠症の疑いが高い」人が占める割合が高い傾向にあることが見てとれる。20代・30代と働き盛りの睡眠改善の必要性が高いことがうかがえる。

  • 質問 : アテネ不眠尺度
    質問 : アテネ不眠尺度

●アテネ不眠尺度

世界保健機構(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠判定法。8つの質問に対する回答を最大24点で数値化し、その点数により不眠症であるかの診断を行います。

質問「次に示す項目で過去1か月間に少なくとも週3回以上経験したものについて、チェックしてください。」

①寝つき ②中途覚醒 ③早朝起床 ④総睡眠時間 ⑤睡眠の質 ⑥日中の気分 ⑦日中の活動 ⑧日中の眠気
各選択肢の点数の合計を基に、不眠症であるかの診断を行います。

【診断基準】
0~3点 : 睡眠障害の心配なし。
4~5点 : 不眠症の疑いが少しあります。
6~24点 : 不眠症の疑いがあります。
  • 睡眠の質

    10,000人に対する睡眠の基本調査では、全体的な睡眠の質に対して「満足している」と答えたのは全体で30.5%であり、前年の30.9%を0.4ポイント下回った。

    年代別にみると、30代で「満足している」が23.6%と最も低い。40代も昨年からさらに低下して24.1%に留まっており、働き盛り、子育て世代になると睡眠における満足度が相対的に下がる傾向がうかがえる。

    50代以降では、年代が上がるにつれて「満足している」の割合が高まる。一方、「非常に不満」は若い年代で相対的に高く、~20代では11.5%と最も高い。

  • 質問:全体的な睡眠の質について、どう感じていますか。
    質問:全体的な睡眠の質について、どう感じていますか。
  • 睡眠時間満足度

    10,000人に対する睡眠の基本調査では、総睡眠時間が自分の理想に比べて足りているかどうかを調査。全体的な睡眠時間に対して「十分である」と答えたのは33.2%と、前年の34.2%から1.0ポイント減少している。

    性年代別にみると、男性では30代・40代で「十分である」が3割を下回り、他の年代と比べて睡眠時間に対する不満が高いことがうかがえる。女性では10代で「十分である」 が17.6%と最も低く、20~50代が3割以下に留まり、60代以降と比べて低くなっている。

    また40代・60代以外の年代で男性と比べて女性では「十分である」が低くなっており、特に10代では男性37.8%に対し女性17.6%と、約20ポイント低い。

  • 質問:総睡眠時間は足りていますか?(昼寝も併せて)
    質問:総睡眠時間は足りていますか?(昼寝も併せて)

昼寝・仮眠に関する実態調査

  • 昼寝・仮眠の有無

    本章では昼寝・仮眠に関する実態について、昼寝・仮眠をする場所から調査を始める。

    3,000人に対する自宅での昼寝・仮眠の有無についての調査では、昼寝・仮眠をとる人は59.3%と、とらない人の40.7%と比べて18.6ポイント高い。

    ビジネスパーソン以外に対する自宅以外での昼寝・仮眠の有無についての調査では、とる人は6.4%と、とらない人の93.6%と比べて87.2ポイントと大幅に低い。

    ビジネスパーソン対する勤務先内外での昼寝・仮眠の有無についての調査では、勤務先内でとる人は22.2%と、とらない人の77.8%と比べて55.6ポイントと低い。また勤務先外でとる人は9.5%と、とらない人の90.5%と比べて81ポイントと大幅に低い。

  • 昼寝・仮眠の有無(自宅)

    【質問の回答者全体】
    昼寝・仮眠の有無(自宅)

    昼寝・仮眠の有無(自宅以外)

    【ビジネスパーソン以外ベース】
    昼寝・仮眠の有無(自宅以外)

    ビジネスパーソンの昼寝・仮眠の有無(勤務先内)

    【ビジネスパーソンベース】
    ビジネスパーソンの昼寝・仮眠の有無(勤務先内)

    ビジネスパーソンの昼寝・仮眠の有無(勤務先外)

    【ビジネスパーソンベース】
    ビジネスパーソンの昼寝・仮眠の有無(勤務先外)
  • 昼寝・仮眠の意向

    本調査に参加した3,000人に昼寝・仮眠をとりたいか意向を調査したところ、『そう思う・計』が53.6%と全体5割を超えている。一方、『そう思わない・計』は2割半ばに留まった。およそ半数以上の人が昼寝・仮眠をとりたいと思っていることがわかる。

  • 質問:あなたは昼寝・仮眠をとりたいとお考えですか。
    質問:あなたは昼寝・仮眠をとりたいとお考えですか。

美容・健康と睡眠に関する調査

美容と睡眠:睡眠満足度と美意識の関係

美容への関心度合い別にみると、美容に関心がある層(「非常に関心がある」、「関心がある」、「やや関心がある」)では「満足している」が26.0~30.3%である一方、関心がない層(「全く関心がない」、「関心がない」、「あまり関心がない」)の方が「満足している」が33.1~37.9%と比較的高い。美容に関心がある層では、関心がない層に比べて睡眠の質に不満がある傾向が見られた。

睡眠満足度(睡眠の質)と美意識の関係
睡眠満足度(睡眠の質)と美意識の関係

ダイエット・肥満予防と睡眠:睡眠満足度と体型に関する悩みの関係

体型の悩み度合い別にみると、悩んでいる層(「非常に悩んでいる」、「悩んでいる」、「やや悩んでいる」)では「満足している」が16.0~20.8%である一方、悩んでいない層(「全く悩んでいない」、「悩んでいない」、「あまり悩んでいない」)では「満足している」が38.2~47.5%であり、体型に悩んでいる層では、悩んでいない層に比べて睡眠の質に不満がある傾向が見られた。

睡眠満足度(睡眠の質)と体型の悩みの関係
睡眠満足度(睡眠の質)と体型の悩みの関係

更年期症状・月経前症候群(PMS)と睡眠:睡眠時間と更年期症状の関係

平日と休日の睡眠時間と、更年期症状の関係を調査した。

平日の睡眠時間について、更年期症状の程度別にみると、「症状なし」、 「症状・弱い」、 「症状・中程度」において 「6~7時間未満」~「7~8時間未満」が計5割超えでボリュームゾーン。

休日の睡眠時間について、更年期症状の程度別にみると、「症状なし」~ 「症状・中程度」にかけて、「8~9時間未満」 ~「9時間以上」層で増加傾向(43.3%→52.8%)。
(「症状・強い」、「症状・非常に強い」は参考値。)

平日の睡眠時間と更年期症状の関係
平日の睡眠時間と更年期症状の関係
休日の睡眠時間と更年期症状の関係
休日の睡眠時間と更年期症状の関係

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